メンテナンスと予防

病気の発生を未然に防ぐため、あるいは軽減するために、当院ではさまざまな予防を提案しています。

などがあります。

ワクチン・予防接種

年に1回(子犬は1ヵ月間隔で3回、子猫は1ヵ月間隔で2回)のワクチン接種により、各種感染症(ウイルス・細菌)の予防を行ないます。
また、生後3ヵ月以上の子犬には早期に狂犬病予防接種を受けることが国により定められています。こちらは年1回の接種になります。
(くわしくは【 予防医学 】へ)

寄生虫(フィラリア・ノミ・マダニ・消化管内寄生虫)

身の回りにはさまざまな寄生虫が存在しています。犬猫に与える被害はさまざまで、無症状の場合や命に関わる場合もあります。また、寄生虫の被害は、犬猫にとどまらず飼い主であるヒトにまで及ぶことがあります。寄生虫の感染が認められた場合は速やかに駆除すべきですし、感染を予防できるものを予防することが重要になります。

フィラリア
血液中に寄生します。フィラリアの子虫に感染した蚊を介して感染します。
犬では感染後およそ半年で成虫となり、心臓に寄生してさまざまな循環器症状を起こす怖い病気です。猫でも突然死などを起こすといわれており、注意が必要でしょう。
東京では5~11月のあいだ、1ヵ月に1回の間隔で予防薬(正確には”駆虫薬”)を投与します。さまざまなタイプの予防薬がありますので、お気軽にご相談ください。
(くわしくは【 予防医学 】へ)


顕微鏡でフィラリアの子虫
(ミクロフィラリア)がみられます


フィラリア症の犬の心臓

ノミ
犬猫の体表に寄生します。
ノミがたくさんつくことでかゆみを引き起こします。他にも子猫などで貧血を起こしたり、条虫(おなかの寄生虫)を媒介したりすることもあります。また、ノミが犬猫を吸血したときに出る唾液成分が原因でアレルギーを引き起こし重度の皮膚炎を起こすことがあります。
犬猫のからだに1匹のノミをみつけたら、環境中にはその100倍以上のノミがいます。継続的にノミ駆除薬を使用し、飼育環境の清掃を徹底的に行ないます。


ノミアレルギー性皮膚炎(犬)

 

マダニ
犬の体表に寄生します。
マダニは草むらなどに生息し、散歩時に顔などにくっつくことがあります。くっついた部位がかゆくなったり、バベシアなどの病気を媒介したりすることもあります。
吸血するとかなり大きくなり、肉眼でみることができます。みつけても無理に引っ張ったりせず、そのままの状態でご来院ください。
余談ですが、2013年に、ヒトの新しいウイルス病SFTS(重症熱性血小板減少症候群)を媒介する寄生虫としても話題になりました。

消化管内寄生虫
犬猫の消化管(主に小腸)に寄生します。
症状はさまざまで、下痢や吐きがみられることが多いです。子犬、子猫では大事な栄養が吸収できなくなり命に関わることもあります。これらの症状がみられる場合は、来院の際にウンチをお持ちください。

去勢・不妊手術

病気の予防、妊娠の回避のために行なわれる手術です。また、尿マーキングや攻撃行動などのホルモンによる行動を改善する効果が期待できます。
(くわしくは【 予防医学 】へ)

日ごろのホームケア

ペットの体の手入れをすることは非常に重要です。われわれ飼い主だけでなくペットも快適に暮らせますし、何よりペットのちょっとした異変に気づくことができるでしょう。


目ヤニが出ている場合は、お化粧用のコットンなどでやさしくふき取ります。目ヤニ以外の症状(目が赤い、目をこする、目をつぶっているなど)があれば病院へ。


歯垢や歯石がつかないように、歯のケアは重要です。さまざまなケア用品がありますので、無理せず楽しく行なえるものを選択しましょう。歯ブラシができるとより効果的です。
デンタルケアのアドバイスを紹介します。
(くわしくは【 ホームデンタルケアの方法 】へ)


耳の中に汚れをためこまないよう、定期的に耳そうじを行ないます。
自宅でのイヤーケアですが、お化粧用のコットンなどで耳の入口を軽く拭き取る程度で十分です。綿棒などを用いて奥までやりすぎないようにしましょう。綿棒の刺激で耳の皮膚を傷つけたり、耳アカを奥に押し込めてしまう恐れがあります。
拭き取っても汚れがひどい場合は、病院で耳洗浄を行ないます。

被毛
適切な時期にトリミングを行ない、汚れを残したり毛玉になったりしないようにしましょう。バリカンや刃物を用いる場合は皮膚を傷つけないよう注意してください。犬、とくに猫の皮膚はうすく裂けやすいので注意しましょう。

シャンプー
皮膚や被毛の汚れを取り除くために行ないます。さまざまなシャンプーがありますので、使用してみて体に合うものを選んでください。
皮膚病にかかっている動物では、その病気に合わせた薬用シャンプーを選ぶことが重要です。

爪切り
爪が伸びすぎると折れてしまったり肉球に食い込んだりします。月に一度くらいは伸びていないかチェックしましょう。前肢の狼瘡(ろうそう)を忘れずに。
爪切り用具は、犬猫用の爪切りを使用しましょう。
なお、爪の中には血管が通っており、深く切りすぎると出血してしまいます。万一出血した場合は、その部位を強く圧迫するか、市販の止血剤を用いて止血します。

肛門腺しぼり
犬猫にはおしりの穴の近くに”肛門腺”というニオイ腺があり、独特のニオイのする液状の分泌物をためた袋状の構造になっています。
肛門腺は通常興奮時などに出てきますが、袋の出口が腫れることで肛門腺が出づらい子がいます。分泌物をためすぎると袋が破裂して痛みを伴うので、出づらい子は定期的に絞ってあげることが重要です。

健康診断

普段気にかけていなかったことが病気の早期発見につながることがあります。なんとなく食欲や元気がない・・・年のせいだと決めつけていませんか?
物言わぬペットたちの病気を見逃さないために、ささいなことでもご相談ください。
また、7歳以上の犬猫には、少なくとも年1回の健康診断をおすすめしています。なお、お誕生月に健康診断(標準コース)をご利用の場合、割引サービスをさせていただきます。