ウサギさんを飼う前に

 ウサギさんはとても愛くるしくて可愛い、そしてとっても身近な動物です。しかしペットとして飼われはじめたのは最近のことなのです。以前は食糧用や実験動物として飼われることが大半でした。
そのため昔つくられたラビットフードは健康面での配慮も少なく、早く成長させることを目的として作られていました。
ウサギさんはペットとして飼うには適さない動物と認識されていました。 間違った逸話で「ウサギさんは水を飲まない」、「さみしいとウサギさんは死んでしまう」などと言われている時期もありました。
 最近ではペットとして飼うために色々な情報を簡単に得ることが出来るようになり、昔に比べると飼い主さんの知識の量とその正確さには驚くほどです。
しかし残念ながら、まだ誤解していらっしゃる飼い主さんも少なくないようです。 「もし誰かがちょっとした知識を提供していればもっと長く生きられたのに・・・」、「毎月のように歯を切らずにすんだのに・・・」と思うと残念な気がします。
 ウサギさんは生まれて4週間前後で離乳します。その後は母親の盲腸便を食べて、腸の中を大人のウサギさんと同じように、繊維を発酵できるような腸内環境を整えていくのです。哺乳の時期の胃にはミルクオイルと呼ばれるものがあり胃を守っています。その後離乳するとミルクオイルが胃酸に置き換わります。この時期に大腸菌症、粘液性腸症、肝コクシジウム症など致命的な病気になりやすいのです。そのためこの時期は、出来るだけ母親のウサギさんと一緒に過ごさせてあげ、極力ストレスをかけないようにしたいものです。出来るだけこの時期にウサギさんを飼うのは避けるようにして下さい。早くても生後2~3か月が経過してからが良いと思います。
 また、ウサギさんは早い時期から人間と接触すると人間に慣れ易いとも言われていますので、ウサギさん好きで面倒見のいいショップさんやブリーダーさんを見付けることができれば一番良いと思います。また飼う前に動物病院に行って、飼い方で注意する点を聞いておくのも良い方法だと思います。病院は病気になって初めて行くのではなく、病気にならない予防の相談の場でもあります。

 これからウサギさんを飼おうと思っている方、もう既に家族として迎えられている方の豆知識としてお役に立てれば幸いです。

  • ペレットの与える一日量は、ウサギさんの体重の2~3%未満にしてください。
  • 常に牧草、野草を食べられるようにしてください。
  • キャベツ、芽キャベツを大量に長期間与え続けると甲状腺腫を誘発するという報告があります。
  • ウサギさんは決して吐きません。吐くことが出来ない動物なのです。
  • トイレには牧草や清潔な藁(わら)が最適です。トイレ材を食べるウサギさんもいるので吸湿性のものは避けてください。また、松乾燥材の削りくずや杉のチップで作ったものは、肝臓疾患の原因になることがあるので極力避けてください。
  • ウサギさんが一日食べなければ重体です。すぐに病院に行ってください。
  • ウサギさんは下痢も重病です。ただし硬い便もある場合は、単に盲腸便の食べ残しかもしれません。その場合は両方の便を持って病院に行ってください。
  • 健康なウサギさんは一日150個の硬い便をします。
  • ウサギさんは簡単に骨折してしまいます。物にぶつからなくても足の蹴り方が悪いだけでも骨折する場合もあります。